ラベンダー(グロッソ)成長記録

2021年02月17日

今回は先月の正月菜の記事に続き、城ヶ島野菜をつなぐ会の古賀会長より第2弾の投稿を頂きましたので紹介いたします。

ソラマメの早咲きは悩みの種~城ヶ島で年末から早くも開花

 『昨年秋、例年よりも寒い冬になりそう、と長期予報で聞きました。ですが、冬場も神奈川の最南端、城ケ島は春。前倒しの春めきに、少し後ろめたいような気分になります。
 原因は花。前回紹介した城ケ島固有の菜の花「正月菜」の開花ばかりではありません。城ケ島の地野菜の代表格、ソラマメも、すでに昨年12月には、ちらほらと花を咲かせました。例年なら3月ごろから咲くのですが…。


 一般のソラマメは白い花が多いようですが、城ケ島ソラマメは紫色です。花弁は5枚。菜の花のように強烈な自己主張はしませんが、なよっ、ふにゃっとした花びらの頼りなさに、奥ゆかしさを感じます。それにしても、なぜそんなに咲き急ぐのでしょうか。


 理由は二つ。農作業をしながら外気に触れていると、いつもの冬より日差しの強さを実感できます。つまりは暖冬のせい。もう一つは、わたしたちのせい。最適期よりも3週間ほど早い10月初めから種まきをしています。気象条件が良ければ、早くまけば早く咲いてしまうわけです。城ケ島野菜をつなぐ会によるソラマメの作付けは、かつては一つの畑だけでしたが、年を追うごとにどんどん広がり、いまや六つの畑に分散して植えています。収穫期が一斉にやってくると収穫が追いつきません。そのため前倒しで段階的に種をまき、畑ごとに意図的に収穫期をずらしています。


 地元の人たちは城ケ島ソラマメを「五月豆」と呼びます。5月に収穫期を迎えるためです。でも、本会のソラマメはこの分だと、4月が収穫の最盛期になるでしょう。紫色の早咲き花を見るたびに、伝統野菜の地元名を形骸化しかねないのが、悩みの種です。』

 古賀会長、ありがとうございました。